退職届・退職願とは:正社員が会社を辞める場合
会社に勤める者が辞める場合には、退職届や退職願を提出しますが、その書類に書く内容や、承認に必要な事項について詳しく知っておきましょう。そして、「届」と「願」の持つ意味合いや、ふさわしい書類を作成する判断のポイントを押さえておくと、退職の際、戸惑わずに済むと思います。
そもそも、その書類提出が必要なのかという素朴な疑問にもお答えします。人生において、辞めるという決定が良い判断だったとするためにも、重要な知識です。
退職届・退職願とは
退職届と、退職願を比較してみると、どんな違いがあるのでしょうか。まず、届けと願いという語尾の違いでその意味合いが変わります。「退職願」の場合は辞めたいという気持ちはあるものの、その判断は会社に委ねているというニュアンスが含まれているので、業務改善や異動などの処置で回避できる可能性があります。
反対に「退職届」は本人の意思が固まっているという表明にあたるので、受理してもらった場合に、やはり撤回したいという都合が通らなくなってしまう恐れがあります。なお提出義務はないので、必ずしも用意して出す必要はありません。口頭のみで上司に伝える手立てもありますし、書面に残しておくことでトラブルを避ける方法もあります。
退職届・退職願に書く内容は?正式な形式じゃないと無効・承認されない?
退職届や退職願に書く内容は、最初の行に表題を記します。位置は中央揃えにする方が望ましいでしょう。本文の1行目は、下の方に「わたくしごとではありますが」という意味の「私事」を書き、次の行から、その届出の理由を記載します。
もちろんその結論に至った詳細を書き記す必要はないので、「一身上の都合により」という表現で問題ありません。退職日は和暦(平成)で書きましょう。なお退職願の場合は、その表記の通り会社側へ判断を委ねる形式のため、本文も、退職いたしたくここに「お願い申し上げます。」としましょう。これが退職届の場合、例えば、平成27年3月31日をもって「退職いたします。」という表現に変わりますので、気を付けてください。
退職届・退職願どっちを出せば良い?
退職の意思を表明する場合、退職届と退職願のどちらが望ましいのか、考えてみましょう。そもそも表記の語尾で受け手の反応が変わることを覚えておきます。「退職届」は、退職願よりも強い意思決定を示すことができます。それに引き換え、「退職願」の場合は、あくまで「お願い」なので、提出した後に、その意思を撤回することが可能です。
よって、事前に上司に相談したり熟考した上での決定であったり、その後の進路においても不安がないのであれば「届」を出し、まだ迷いがあったり、改善の余地や在籍しながらも活路を見出だせるという判断ができるのであれば、「願」を提出したほうが良いケースもあります。どちらにしても、辞める2ヶ月程前に口頭で意思表示をしておくといいでしょう。
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