一時解雇/レイオフとは?適用されるケースと必要な手続き

一時解雇/レイオフとは、アメリカなどで行われている人員調整のための方法です。業績悪化に伴い、人員削減をしなければならない場合に、労働者にレイオフを言い渡すことがあります。レイオフされた労働者は、業績が回復したときに優先的に再雇用されるものです。

しかし、近年では再雇用の約束が為されず、ただの集団解雇として行われることがあります。日本では、労働契約を結んだまま、労働者に一時的に自宅待機を命じ、人件費を削減する一時帰休という方法があります。

一時解雇/レイオフとは

一時解雇は、会社の業績悪化などを理由として一時的に解雇を行うことです。レイオフとも呼ばれています。一時的な人員削減によって人件費を減らすための方法で、業績が回復したときには、一時解雇された労働者を優先して再雇用します。

アメリカでは先任権制度が広く認められており、それに基づいたレイオフ制度が取られています。先任権は、別名で古参権と呼ばれることもあります。レイオフをするときには、勤め始めてからの労働期間が短い者から対象となります。

そして、レイオフ期間終了後は、レイオフされた労働者の中でも労働期間が長い者から再雇用していきます。しかし、近年の一時解雇は、業績悪化によるただの集団解雇として行われ、再雇用もされない場合があります。

一時解雇/レイオフは、日本ではあまり一般的な解雇方法ではありません。アメリカやカナダなどでしばしば見受けられる解雇のひとつです。最近は、東南アジア諸国や中国でも、雇用調整のために行われることがあります。

レイオフは、なかなか事前に察知できるものではありません。突然の業績悪化により、人員削減を強いられ、突然一時解雇を言い渡されます。日本では、一時帰休という形で賃金を抑制する方法があります。

労働者と労働契約を結んだまま、一時的に労働者に自宅待機を命じ、事業規模を縮小します。日本で行われる一時帰休も、会社の利益の確保や赤字の縮小のために行われます。人員整理のために行われる解雇については、整理解雇と呼ばれます。

日本において、一時的に労働者に自宅待機を命じ、人件費を削減する方法として一時帰休という方法があります。使用者は、一時帰休を実施するに足るような経営状況なのかなどをしっかりと確認し、一時帰休者を選択します。

一時帰休の期間を決め、賃金カットの割合など各条件を確認し、決定します。そして労働者本人や労働組合と協議を行い、納得を得てから、一時帰休を正式に決定します。決定事項の報告のために労働者への書面を配布し、一時帰休を実施します。

人員整理のために解雇を行うのであれば、解雇手続きを踏むことになります。解雇を行う場合も、労働者や労働組合としっかり話し合いを行うことが求められます。解雇も一時帰休も、合理性が認められなくてはなりません。