死亡退職とは?適用されるケースと必要な手続き

死亡退職とは、労働者が事故や病気等によって死亡した場合に、労働契約を解除することです。労働者が死亡した場合、労働者の遺族が死亡退職届を使用者に提出します。このとき、労働者が使用者から貸与されていたものもすべて返還します。

使用者は、遺族基礎年金や遺族厚生年金、場合によっては遺族補償金や遺族一時金などの手続きを行わなくてはなりません。また、死亡退職金を支払う必要があります。死亡退職金は遺族が相続することになります。

死亡退職とは

死亡退職とは、会社に勤めている労働者が事故や病気などで死亡した場合に、労働契約を解除することです。死亡退職は、使用者にとっても労働者にとっても、非常に不本意な形の労働契約解除となります。

退職の手続きは、基本的に亡くなった労働者の遺族が行います。使用者もまた、労働者が亡くなった場合の手続きを粛々と進めていかなくてはなりません。亡くなった労働者には、死亡退職金の支払いがあります。

通常の退職金と同じように計算された金額に、未払分の給与や慰労金などが加算されて、死亡退職金の金額が決定されます。死亡退職金は、労働者の遺族が受け取ることになります。死亡退職金には相続税が課されますが、法定相続人の人数に応じて控除されることになります。

死亡退職が適用されるケース

死亡退職は、会社に勤めている労働者が亡くなった場合に行われます。人が亡くなるときというのは、なかなか予知できるものではありません。突然の交通事故に見舞われて亡くなることもあれば、突発的な病気にかかって亡くなることもあります。

勤務中に亡くなるだけでなく、勤務外で亡くなることもあるでしょう。どのような理由であれ、死亡退職が発生するときは、残された遺族にとっても、使用者にとっても大変な事態です。

できる限り避けたいことですし、あってはならないことだと思われるかもしれません。しかし、時として死亡事故や病死は起こり得ることです。もしもの時のために、遺言書を作成しておくと、残された人々のためになるでしょう。

死亡退職で必要な手続き

労働者の遺族は、葬儀の準備を行うのみならず、会社へ死亡退職届を提出しなくてはなりません。このとき、社員証などの身分証明書のほか、使用者側から貸与されていたものはすべて返しましょう。

葬儀の準備は、医師や葬祭業者に相談して進めていくと良いでしょう。使用者は、死亡退職届を受けたあと、社会保険事務所などで複数の手続きを行うことになります。葬儀にかかる埋葬料などの支払い手続きや、遺族基礎年金や遺族厚生年金の手続きなどです。

また、労働者が業務中または通勤中になんらかの災害に巻き込まれたことが原因で亡くなったときは、遺族補償年金や遺族一時金の手続きを行う必要があります。そして、死亡退職金の支給手続きも行わなくてはなりません。

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